投資のライフサイクルを通じて、ファンドは適切なリーダーシップ人材、特に取締役や経営層の役割を特定し、確立する必要があります。強固なリーダーシップの枠組みを持てば、価値を生み出し、業務の効率を高め、最終的には高い利益(リターン)を上げることができます。投資先企業のCEOの73%、CFOの75%が、投資プロセスを通じて交代しています1。 当社のクライアントである、某グローバル・プライベート・エクイティ・ファンドによると、投資先企業の経営者の交代にまつわるコストは、控えめに見積もっても一人当たり200万ドル以上になり、間接的なコストや機会費用を含めると、総コストは20倍にも膨れ上がります。
包摂的(インクルーシブ)なリーダーシップや多様性に富んだ企業カルチャーが必要なことは明白です。包摂的な企業像を構築することは、投資家の価値創造に資するのみならず、長期的には財務リスクを軽減します。多様性に富む取締役会、経営幹部、経営チームは、生産性が高くイノベーションを促進します。当社は、ジェンダーや人種のギャップを解消し、非伝統的な業界からリーダーを発掘することにより、将来の多様な人材を調達しています。
投資先企業の取締役会は、収益性は持続可能性(サステナビリティ)と結び付いたものという新時代へとビジネスを導くことに、一層注力するようになっています。ESGに取り組むことは、単に正しいことではなく、ビジネスにとっても良いことなのです。
1(出所:アリックスパートナーズ)